晩春の熊本で、鮨職人 野上剛志氏と「鮨とワインの会」を!

2021年4月19日。私のペアリングマイスター(R)商標登録の記念も兼ねて、熊本市内にある鮨職人 野上剛志氏のお店「鮨 野上」で、「鮨とワインの会」を開催しました。

庭付きの戸建を改装中だった野上さんのお店は、立派な木のカウンターも設置されてほぼ完成。鮨をワインといただくには、この上ない環境です。

そして今回も、ワインは都内にある私のワインセラーから!

さまざまなケースを想定しながらワインを選定するのですが、万一、素材とワインの相性が合わないとき、現地では欲しいワインが入手できないことも多いため、セレクトにはいつも慎重かつ熟考を重ねる必要があります。

また鮨の会の場合は、素材をあらかじめ予想していても、実際の買い付けは会直前に鮨職人が行うため、事前に決めていた素材が変わることも多々あります。(;^_^A

なので事前によく話し合い、確認しておくことが大事です。

今回のメニューは、つまみに鰻ざく(うざく)。鮨ネタが、生ウニ、烏賊、鮗(このしろ)、金目鯛の炙り、鰹の金沙粉(きんさこ)※、ヒラス、鯖、中トロ、鮑の煮切り(これが当日、急遽加わったメニュー!)、車海老のツメ、卵焼き。それに赤味噌汁と特製プリン(カラメルソース抜き)。春の魚種が多く、秋冬とは違った軽やかな素材の資質をイメージすることができました。

そして今回の主なペアリングは以下のとおりです。

鰻ざくと鮗にゴッセ グラン レゼルヴを。私も事前に頂戴しましたが、鰻ざくとゴッセの組み合わせは、互いのフレーヴァーが重なる、まさに“口福”な組み合わせでした!

烏賊と金目鯛の炙りには、安心院ワインのアルバリーニョ20年産を。

車海老のツメと中トロには、フランス ボルドーの格付三級シャトー・ランゴア・バルトンの13年を合わせました。

最終的にワインは全部で6種類。質・量ともに申し分ないものをご用意することができたと思います。^^

野上氏とのイベントは今回で5回目でしたが、回を重ねるごとに内容がどんどん充実していくのを感じます。次回はどんな素材・仕立てを提案してくれるのか… 楽しみです。

次回は、同じく熊本の名店「トレ・ステッレ」でのイベントについてです。乞うご期待!

※金沙粉(きんさこ)とは、広東料理の調理法で、風味豊かなさまざまなハーブとパン粉を炒めてスパイシーに味付けしたもの。